屋上防水工事

マンションの屋上は、一般的にコンクリートでできた屋根面を漏水から守るために、アスファルトなどで防水層を形成しています。屋上は、常に紫外線や風雨、降雪など過酷な環境にさらされています。そのため、防水層の劣化を避けることができず、定期的に補修をする必要があります。

屋上防水の概要

防水層の修繕周期は、露出アスファルト防水の場合には、12~15 年程度、保護アスファルト防水(保護層としてコンクリート押え層のある防水)の場合は18~25 年程度です。防水が必要な箇所は、屋上の他、バルコニー・外廊下床といった防水層を有する部位です。屋上防水に関しては、足場がなくても施工可能ですが、部材の搬入や法律上、手すりが必要になるなどのデメリットが多いため、足場を設置して工事をするのが一般的です。

■屋上防水の種類・改修方式別に分類

旧防水層の種類 改修方式 新規防水層の種類
塗膜防水
シート防水
かぶせ方式 既存防水層と同種の工法
露出アスファルト  全面撤去方式 露出アスファルト防水 等
かぶせ方式 露出アスファルト防水 等
保護アスファルト(押え工法) 全面撤去方式 保護アスファルト防水 等
かぶせ方式 塗膜防水(ウレタンゴム系塗膜防水等)
シート防水(塩化ビニル樹脂系、合成ゴム系)
露出アスファルト防水 等

 

新築時における防水仕様の選択の主な要素は、歩行が想定された屋上の場合には「保護アスファルト工法」、非歩行の場合には「露出アスファルト工法」を選ぶのが一般的です。

かぶせ工法・全面撤去工法

押えコンクリート層やアスファルト露出防水層を残したまま、劣化部を除去し補修を行った上で、その上に新たな防水層を形成する工法を「かぶせ方式」と呼び、一方、押え層や既存の防水層を完全に撤去して新たな防水層を設ける工法を「撤去方式」と呼んでいます。

特に保護アスファルト(押え工法)の押え層の撤去にはかなりの工費を要し騒音も発するためマンションにおける大規模修繕ではかぶせ工法が用いられます。

新規防水層の選択

通常、塗膜防水やシート防水の場合は、同種の工法(材料・仕様)が採用されるケースが多いのですが、アスファルト防水では、保護アスファルト工法の場合、修繕方法にも様々なバリエーションがあります。

かぶせ方式を採用する場合は、基本的に絶縁工法によるものとし、脱気装置を装填します。既存の防水層には多くの水分が含まれているので、密着工法で施工すると閉じ込められた水分によって、新しい防水層を膨れさせ、剥離や損傷につながるおそれがあります。なお、かぶせ方式でも施工面積が一定以下の場合は密着工法を採用することがあります

 

屋上防水の実施の場合には、屋根パラペット周りの亀裂やひび割れを補修して防水を施します。

マンションでは特に漏水等の被害が発生していない場合でも、予防的に計画的に防水改修を行うことが常識になっています。住人にとってみれば、漏水事故が発生して専有部分に被害が発生してからの対応では遅すぎるからです。

大規模修繕工事全体の中でも、屋上防水の費用が占める割合は大きなものとなっています。工法の選択等においては、長期的視点でメリットがあるか設計事務所等のコンサルタント、専門家等のアドバイスを受けて十分打合せをして慎重に検討するようにします。

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