大規模修繕って何?マンション管理コンサルタントが解説
こんにちは、マンション管理のコンサルタントの佐藤です。今回は大規模修繕についてお話ししたいと思います。
マンションの大規模修繕とは?
マンションには専有部分(お部屋)と共用部分(外壁、屋上、廊下、エレベーターなど)があります。大規模修繕は、定期的に行われる共用部分の点検や手入れ、修理のことを指します。
専有部分は、それぞれの住人が自分でメンテナンスやリフォームを行います。一方、共用部分は管理組合の承認を得て実施されるものです。共用部分は、日光や風雨に晒されるため、劣化が進みやすいのです。
日常のメンテナンスとの違い
日常のメンテナンスでは、外壁のひび割れや、設備の部品交換、照明の電球交換などが行われます。しかし、手が届かない高所の外壁などは日常のメンテナンスでは対応できません。こうした部分を一括して修理するのが大規模修繕です。一般的には、足場を組んで行われます。
メンテナンスを怠るとどうなる?
メンテナンスを怠ると、外壁のタイルや塗料、防水層などが劣化し、機能を果たさなくなってしまいます。特に劣化が目立つ部分は以下の4つです。
1 屋上
- 屋上にはアスファルトなどさまざまな建築材料が使用されています。
- しかし、これらの建築材料は日々太陽光や寒暖の影響で伸び縮みを繰り返し、防水性が低下してしまいます。
- さらに、新築時の施工品質によっては、寿命が左右される部分でもあります。
- 施工品質が低い場合は、大規模修繕の時期が数年早まることもあるため、定期的なメンテナンスが必要です。
2 外壁
- 外壁にはタイルと塗装の2種類があります。
- これらは普段からほこりや砂などで汚れるだけでなく、地震や車の振動などの影響を受けるため、ひび割れや剥がれの可能性があります。
- ひび割れが生じると、幅0.3mmから水が入るといわれており、浸水が進むと鉄筋コンクリートの鉄筋がさびることになります。
3 廊下、階段、バルコニーの床
- 廊下、階段、バルコニーの床も屋上と同様に、定期的なメンテナンスが必要です。
- これらは普段から人が通るため、水がたまってしまうと日常生活への影響だけでなく、転倒の危険もあります。
- また、防音性や耐久性を重視するため、屋上よりも高額な建築材料を使用していることがほとんどです。
4 鉄部の塗装(外階段、玄関枠など)
- 外階段、玄関枠、メーターボックスなどの鉄部も定期的な塗装が必要です。
- 鉄はさびると、その部分が風化して徐々に痩せていき、やがては朽ちてしまいます。
- さびる前に定期的に塗装を行うことで、鉄部を守り続けることができます。
これらの部分が劣化すると、雨漏りの原因や、鉄筋コンクリートの鉄筋が錆びることで耐久性に影響が出るなど、さまざまな問題が生じます。
まとめ
大規模修繕は、マンションの共用部分の劣化を防ぎ、長寿命化を図るために必要なものです。管理組合として、適切な時期に適切な対策を行うことが重要です。また、日常のメンテナンスも大切にして、住みやすい環境を維持しましょう。
大規模修繕には費用がかかりますが、それを惜しまずに行うことで、快適なマンション生活を長く続けることができます。住民同士で情報交換を行い、修繕計画を立てることが大切です。
マンション管理のコンサルタントとして、「大規模修繕工事の相談窓口」では、お客様のニーズに合わせた修繕プランをご提案いたします。安心で快適なマンション生活のために、どんな相談でもお気軽にお問い合わせください。私たちが全力でサポートいたします。
投稿者プロフィール
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こんにちは、私は佐藤勇樹と申します。マンション管理コンサルタントとして、大規模修繕工事に詳しい専門家として活躍しています。
大学では建築学を専攻し、卒業後は建築設計事務所で働いた経験があります。その後、マンション管理の仕事に携わり、大規模修繕工事の重要性を痛感し、コンサルタントとして独立することになりました。
私は、主にマンション管理組合から多くの修繕工事のコンサルタントの案件を受けています。現場の状況を正確に把握し、コストや工期を最適化することで、クライアントの要望に応えています。
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