大規模修繕工事を成功させる!発注先選択の基本

こんにちは!マンション管理のコンサルタント、佐藤です。大規模修繕工事の進め方や施工会社の選び方についてお伝えしたいと思います。

大規模修繕工事を進めるにあたって

工事する箇所が決まったら、次に悩むのがどの施工会社に発注するかですよね。大規模修繕工事は以下のステップで進められます。

  1. 工事計画の立案
  2. 施工
  3. 監理

工事計画の立案には、見積もり入札による施工会社の選定も含まれます。監理は工事内容のチェックで、週に1~2回程度現場を巡回し、施工内容を確認します。

昔ながらの管理会社方式の落とし穴

20年ほど前までは、マンション管理を委託している管理会社に全てを依頼するのが一般的でした。しかし、管理会社がマンションの財政状況を把握していることから、見積もり金額が高額になるケースが多く、透明性に欠けるという問題がありました。そのため、この方式は徐々に敬遠されるようになりました。

設計監理方式と責任施工監理方式、プロポーザル方式の違いと注意点

現在主流となっているのが、設計監理方式と責任施工監理方式、プロポーザル方式の3つです。

設計監理方式

設計監理方式では、工事計画の立案と監理を外部の設計事務所に依頼し、施工だけを施工会社に任せます。この場合、総工事費のおおよそ7~10%を設計事務所に支払うのが一般的です。

責任施工監理方式

一方、責任施工監理方式では、工事計画の立案だけを設計事務所に依頼し、施工と監理を施工会社に任せます。ただし、この方式では監理の透明性に欠ける点が管理会社方式と変わらないため、人気はあまりありません。

プロポーザル方式

プロポーザル方式は、複数の施工会社にアプローチをかけて見積もりを依頼し、対価や提案内容を比較して最適なものを選ぶやり方です。この方式を採用すれば、透明性が高まり、コスト面でも優れています。ただし、選定作業に時間と手間がかかるため、準備期間が長くなることがあります。

管理会社方式責任施工監理方式設計監理方式プロポーザル方式
計画の立案管理会社設計事務所等設計事務所等施工会社
施工管理会社施工会社施工会社施工会社
監理管理会社施工会社設計事務所等設計事務所等

まとめ

大規模修繕工事において重要な施工会社の選定は、昔ながらの管理会社方式では、見積もり金額が高額になるケースが多く、透明性に欠けるという問題がありました。現在主流となっているのは、設計監理方式と責任施工監理方式、プロポーザル方式の3つです。このうち、プロポーザル方式を採用すれば、透明性が高まり、コスト面でも優れているとされています。

大規模修繕工事はマンションにとって重要なイベントです。適切な施工会社を選ぶことで、スムーズな工事が進められ、住民の皆さんにも安心して過ごしていただけます。施工会社選びに慎重に取り組み、良い結果が得られることを願っています。また、何かお困りの際は、私たち「大規模修繕工事の相談窓口」にお気軽にご相談ください。

投稿者プロフィール

佐藤勇樹
佐藤勇樹
こんにちは、私は佐藤勇樹と申します。マンション管理コンサルタントとして、大規模修繕工事に詳しい専門家として活躍しています。
大学では建築学を専攻し、卒業後は建築設計事務所で働いた経験があります。その後、マンション管理の仕事に携わり、大規模修繕工事の重要性を痛感し、コンサルタントとして独立することになりました。
私は、主にマンション管理組合から多くの修繕工事のコンサルタントの案件を受けています。現場の状況を正確に把握し、コストや工期を最適化することで、クライアントの要望に応えています。