施工会社の選定方法「競争入札方式」と「見積合わせ方式」「特命随意契約方式」

マンションの大規模修繕工事を行う際には、施工会社の選定が非常に重要です。施工会社の選定方法には、競争入札方式、見積合わせ方式、特命随意契約方式の3つがありますが、本記事では、見積合わせ方式に注目して説明します。

見積合わせ方式

見積合わせ方式は、複数の施工会社から見積書を提出してもらい、その内容を検討し、最も適当な施工会社を選定する方式です。条件提示型と提案型の2つがあります。条件提示型は、管理組合側が仕様や数量などを提示して見積書を求める方式で、提案型は、管理組合が必要と考える条件のみを提示し、発注先候補が仕様や数量などを設定して見積書を提出する方式です。公平性を確保できることがメリットですが、事務手続の手間がかかるというデメリットがあります。

競争入札方式

競争入札方式は、入札希望者を公募または指名して競争入札を行い、原則として最低価格の会社と契約する方式です。価格競争型と総合評価型があります。価格競争型は、最も安い価格を提示した会社が選ばれるため、費用を抑えられることがメリットですが、「安かろう悪かろう」となる可能性があるというリスクもあります。

特命随意契約方式

特命随意契約方式は、特定の一社を指名して見積書を提出してもらい、その内容を検討・協議の上選定する方式です。信頼のおける専門家等に一任できることがメリットですが、組合員に対して選定理由の明確な説明が必要であるという注意点があります。

まとめ

大規模修繕工事において、施工会社の選定は重要なポイントです。見積合わせ方式、競争入札方式、特命随意契約方式の3つがありますが、その中でも見積合わせ方式は、公平性を確保できることがメリットですが、事務手続の手間がかかるというデメリットがあります。選定方法については、管理組合としてしっかりと検討し、最適な方法を採用することが必要です。