
マンションの建物は、年数が経つごとに少しずつ劣化していきます。そのため、築年数に応じて適切なメンテナンスを行うことが、建物の寿命を延ばし、将来の大規模修繕工事の費用を抑えるためにも大切です。この記事では、築年ごとにどんなメンテナンスが必要なのかをわかりやすく解説していきます。
築年数ごとのメンテナンス目安一覧
築年数 | 主なメンテナンス内容 | 補足ポイント |
---|---|---|
〜5年目 | 鉄部塗装、点検報告書の確認 | 劣化の兆候が出始める時期。長期修繕計画の見直しもおすすめです。 |
〜10年目 | 小規模修繕、建物診断、修繕委員会の準備 | 大規模修繕工事に向けた事前準備が必要な時期です。 |
〜15年目 | 第1回 大規模修繕工事 | 経年劣化への対応として本格的な修繕が必要になります。計画の見直しも忘れずに。 |
〜20年目 | 鉄部塗装、屋上防水、設備点検の確認 | 建物診断を実施し、次回修繕に向けた準備が重要です。 |
〜25年目 | 第2回 大規模修繕工事、給水管交換 | 配管の老朽化が進む時期。次の20年を見据えた修繕を。 |
〜30年目 | エレベーターの更新 | 安全性と快適性を保つために重要なメンテナンス。 |
〜40年目 | 第3回 大規模修繕工事、玄関ドア交換、排水管更新 | 機能・性能・材質面も見直す改良型修繕の検討を。修繕後は計画の更新も忘れずに。 |
まとめ
マンションのメンテナンスは、建物の「健康診断」のようなものです。築5年を過ぎたあたりから点検・軽微な修繕をスタートし、15年ごとのサイクルで大規模修繕を実施することで、建物の寿命を延ばし、住民の安心・安全な暮らしを守ることができます。また、給排水管やエレベーターなど、設備面でも老朽化が進むタイミングがありますので、早めの対処がコスト面でも有利になります。なお、目安の時期に適切な修繕を行っていない場合は、その分の点検や再検討も必要となります。理事会や管理組合での計画的な話し合いが、将来のトラブルや負担軽減につながります。